てんかん

  • 多田 恵曜  (講師、日本てんかん学会専門医、迷走神経刺激療法認定医、日本脳卒中学会専門医)
  • 中島 公平(助教、日本脳卒中学会専門医)
  • 藤原 敏孝(助教、迷走神経刺激療法認定医)

 

てんかんとは

 てんかんは大脳の神経細胞が過剰に興奮するために発作を起こす疾患です。意識がなくなり全身の痙攣をきたす場合や数秒だけ意識を失うものなど、発作のタイプもさまざまあります。発作のタイプにより使用する抗てんかん薬は異なるため、適切な診断のために十分な問診を行います。

 

長時間ビデオ脳波モニタリング

 場合によっては入院の上、長時間ビデオ脳波モニタリングを行っています。発作中の様子をビデオで録画し、発作が起こっているときの脳波を記録するため、多くは服用中の抗てんかん薬を減量します。てんかんだと思われていた患者さんの発作中脳波で異常が認められず、診断が覆る場合もあります。

 

てんかんの治療(手術で治療ができるてんかんもあります)

 適切な抗てんかん薬2~3種類以上で、十分な量で治療を行っても、発作を抑制されない難治てんかんに対しては、MRI、PET、長時間ビデオ脳波モニタリングなどを行い、発作を起こす脳(てんかん焦点)を見つけます。場合によってはてんかん外科を考慮したりしています。画像検査、PET、長時間ビデオ脳波モニタリングなどによりてんかん焦点が確認された場合、外科的病巣切除の適応になります。特に側頭葉てんかんは手術治療の最も良い適応になり、多くの患者さんが術後に発作から解放されます。このようにてんかん焦点を切除することにより根治が望める症例もあります。

 また、開頭手術による治療が困難な場合でも発作を緩和させる迷走神経刺激術(VNS)があります。迷走神経刺激術は開頭手術による根治術が困難な難治性てんかんに対しても有効性が期待できる治療です。てんかん発作頻度を減らす補助療法として行われています。電気刺激発生装置を前胸部に埋め込み、そこからリード線を延ばし、頚部の迷走神経を電気刺激することで発作抑制力を高めることができます。この手術の効果には個人差がありますが、刺激開始3ヶ月で35%、1年で60%の患者さんで発作回数が半分以下になりと報告されています。治療継続で効果が高まります。

 

 製造Cyberonics, Inc., USA/国内販売 日本光電

のご好意により転載

側頭葉てんかん

 側頭葉てんかんの患者さんの多くは、発作が始まる前に、胃から込み上げるような感じなどの前兆を持っています。その後に一点をじーっと凝視し、動作停止、周りの人の問いかけに反応できなくなります。そのときに口をぺちゃくちゃさせたり、手がかってに動いたりすることがあります。発作の後は、しばらくぼーっとしますが、本人は発作があったことを、多くの方は覚えていません。周囲の方は発作中に簡単な質問をしてください。反応がなければ、意識がないと判断されます。側頭葉てんかんの原因としては海馬硬化症、腫瘍性病変、血管障害などがあります。

 

側頭葉外てんかん

 側頭葉以外にも前頭葉、頭頂葉、後頭葉にてんかん焦点があり、さまざまな発作を生じることがあります。MRI, PET, 長時間ビデオ脳波モニタリングなどの検査によりてんかん焦点を絞り込むことによって手術が可能になることもあります。

 

てんかん症例検討会、てんかん外来

 徳島大学では他科と合同で1回/月のてんかん症例検討会を行っており、てんかん外来を行っていますので、診断あるいは治療に難渋した患者があれば、ご相談下さい。

 

診療のご案内

てんかん外来は原則予約制です。毎週木曜日 13:00~16:00まで。

FAX予約:0120-33-5979

TEL : 088-633-9106